ふらっと気ままな 会社の数字

安定した経営をしたい人のために向けた発信する会社の数字あれこれです。

記帳を自社で行うと利益が増える。

こんにちは!

ほたかです。

 

 

『自計化』という言葉を聞いたことはありますか?

聞いたことがある人も、初めて聞く人もいると思います。

 

領収書や請求書を発行したり、振り込んだりという経理業務はほぼすべての会社が自分のところで行います。

 

次に、そうして手元に集まった書類や通帳に基づいて記帳(会計処理、会計入力)をしていくわけですが、ここで分かれ道にきます。

 

・自社でやるか?

・会計事務所に依頼するか?

 

 

この自社で記帳業務を行う事を『自計化』といいます。(前者のケース)

 

自社で記帳業務ができていない会社向けに『自計化導入支援』というものをサービスにしている会計事務所もあります。

 

 

ここで問題です。

自計化支援の依頼も、記帳業務の依頼も、どちらも同じ金額だとした場合、どちらのサービスに対価を支払いますか?手間は前者の方がかかりません。

 

 

もし、『どうせ金を払うのなら、会計事務所にお願いするわぁ~』という考えだったら要注意です。真っ暗闇経営、まっしぐらです(笑)

 

記帳を外部に依頼するという事は、たしかにその分楽はできます。
その代わりとして、取引の流れを把握する機会を失う事になります。

 

会計事務所から届けられるのは、取引が集約されてしまった試算表になります。現状を俯瞰的に把握するのには便利ですが、一つ一つの取引は分からいので、細かい気づきは得にくくなります。

 

試算表が悪いわけではなく、一長一短があるとおもってください。

 

繰り返しになりますが、試算表は、期中の現状をざっくりと把握するのには大変便利な書類です。でも、一つ一つの細かい取引内容を確認するのには向いていないんです。

 

細かい取引を知ろうと思ったらどうするのがいいか?と考えた時に出てくる答えが、自社で入力するということになります。

 

中小企業では、収益改善、利益改善と言ってもV字で改善することはほとんどないと思います。小さな積み重ねが必要なケースがほとんどです。ということは、気づきがどれだけ得られるかということが一つのポイントとなってきます。気づきを得られる機会が沢山あるほど、改善する機会も増えていくことになります。

 

 

ここで実際にあった話をしたいと思います。

 

家族経営をしている、とある会社がありました。そんなに取引量も内容も難しくないのですが、会計事務所に記帳を丸投げしていました。ある日、記帳の丸投げを止めて、自社で入力するように提案をさせていただきました。目的は、自社の取引の把握のためです。

 

毎月、話しを伺っていたところ、色々な無駄が見えてきたようです。この経費は何だ?これはいらないんじゃないか?等と気づきが生まれました。

 

その後は、取り掛かるだけでした。一つずつ、無駄なことを止めていったのです。

 

会計事務所の人間が試算表を見せながら、『この経費はどうなんでしょう?』と伝えても、その時だけの話しです。改善のための行動に移ることはありません。会社を経営されている方なら心にあると思います。

 

多分この会社もそのままでは、変わることはなかったと思います。自分で手を動かしたから行動にまでつながったのです。

 ※売上改善は別のアプローチをとりました。

 

 

手書の時代なら1円合わないということで、その1円を合わせるために1日を使うなど、記帳業務が大変な時代もありました。会計ソフトで処理をする現在では、この様な苦労はほとんどありません。自分で記帳をする土台が整っているのです。是非、自計化に取り組んでいただくことをオススメします。

 

 

最後に、自計化をするときのポイントをお伝えします♬

 

自計化をすることの最大のメリットは、『気づき』が得られるということです。しかし、ただ入力をしているというマインドでは気づきを得ることありません。粗探しでもするような意識を持つことが大切となってきます(笑)

 

さらに、この自計化を実行している担当者が、何らかの気づきを得ても、社長(社内)に対して意見や提案が言えないと意味がありません。それなら、無理して自計化なんてしなくて会計事務所に外部委託してもいいと思います。

 

自社がモノ申すことが出来ない社内風土なら、そこから手を加える必要がありますのでご注意を(^-^;

  

是非、自計化を取り入れる時は、会社が変われるキッカケにうまく利用してみてください。