貸借対照表の構造を知る(純資産、負債の部編)~ブロックシリーズ~
こんにちは!
ほたかです。
貸借対照表の構造を知るということで、今回は純資産と負債について見ていきたいと思います。
純資産と負債はなんだ??
う~~ん、難しい。よくわかんないですよね。
純資産の中には、資本金と繰越利益剰余金があります。これを見てそんなお金がどこにあるんだ?と疑問に思われる経営者の方もたくさんいます。(金)てついているから、どこかお金を連想するんですよね。
純資産と負債・・・
『商売道具を用意するために準備したお金。』というと分かりやすいでしょうか(^-^;
だから、もうお金は商売道具に化けちゃっていて、べつに今そのお金が手元にあるわけではない。いくらお金を出してやったよ!という資金の出し手側の請求金額みたいなものが載っている。これが純資産と負債。
これで分かりますでしょうか?
たしかに、いつか純資産と負債に書いてある数字の金額をそのお金を出してくれた人に返さないといけないですからね。
違いを挙げるとしたらつぎのようになります。
負債(借入金)⇒ ちょっとずつでいいから借りた瞬間から返さないといけない。
耳を揃えて絶対に返さないといけない。
純資産 ⇒ 廃業するまで返さなくていい。
廃業時に返さなかったとしても許される。
この差は大きいですね(^-^;
片方はさっさと返し始めろという。
片方は商売やめるまで返さなくていいよという。
なんか両極端です(゚Д゚;)
経営するならどっちからお金を調達してきたいですか?
多分、みんな後者ですよね(^-^;
僕も後者のお金で商売をしたいです。
じゃ、何で銀行が存在するのか?
答えは簡単で、純資産による資金調達が難しいからです。
純資産の内訳は2つです。
①資本金
②繰越利益剰余金(税引後利益の累積)
創業時は、②なんてそもそもありません(>_<)
最初にぶっこむ資本金分しかお金はありません。
出資者を募ると言っても、基本誰も相手にしてくれません。
そうすると、もう選択肢が銀行しかないんですね。
『事業するのにお金が足りない人いますか?
必要な分だけ貸しますよ。その代わり明日から返済を始めてくださいねぇ。』
これが銀行です。もう借りたら、すぐに走り始めて成果をださないとあっというまに返済が滞ります。結構なプレッシャーですね(^-^;
事業を何年もやっていても、繰越利益剰余金がない会社は財務的には創業時となんら変わりません。繰越利益剰余金を蓄積していかないということが、どういうこといなるか今回の話しの中で分かってきたと思います。借入金を減らしたいなぁともしお考えなら、繰越利益剰余金をせっせと積んでいきましょう!
繰越利益剰余金は税引後利益の累積です。この累積がある会社は、税金を払ってきていますが、その変わり返済のプレッシャーから解放された資金で商売道具の調達に充てているのです。さらには、手元資金も潤沢になります。返済がないんだから、目標設定も低くて済みます。この低成長時代には繰越利益剰余金の蓄積こそが企業が長生きできる秘訣です。
自己資本比率なんて言葉を聞いたこともあると思います。純資産と負債のバランスはどんなもんかを示したものです。これまで見てきたように、返済のない純資産で事業をしていくほうが資金的にゆとりができます。資金的なゆとりがあるということは、時間的なゆとりがあるということになります。そして、その時間は次の経営を考える時間に使うことが出来ます。チャレンジ(リスク)もできます。
負債が多ければ、いくら稼いでも次から次へと返済があるので資金的なゆとりがありません。資金的ゆとりがないということは、経営を考える時間を取られることになります。チャレンジもできません。何でもかんでも負債で用意する、負債に頼るということをしていると長いトンネルから抜け出せなくなります。
自己資本比率、言葉はともかくこの概念は是非覚えてコントロールするようにしましょう。
ちょっと話はそれますが、
納税を回避するのがいいか?
それとも、繰越利益剰余金を溜めて返済から解放されるのがいいか?
もし節税が頭をよぎったときは、このように自問してみるといいですね。
話しにまとまりがなかったので、最後にまとめたいと思います。
①純資産と負債は、商売道具を用意するための調達手段の記録である。
②純資産と負債は、その返済のタイミングが異なる。
③純資産で、用意できるならしたほうが後々が楽。
④負債で、用意したら返済をしないといけないので気が抜けない。
⑤純資産と負債とのバランス次第で気持ちのゆとりが違ってくる。